流動性問題の概要
キャシー・ウッドが率いるARKインベストは、急速な資産増加とその結果としての流動性問題に直面しています。過去12ヶ月間でARKの運用資産は約100億ドルから600億ドルに増加し、ARKのETFが15％以上の株式を保有する銘柄が11個に上りました。この流動性問題は、資金流出時に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
ARKインベストの問題
キャシー・ウッドのARKインベストに潜在している問題として流動性問題があります。過去12ヶ月間ARKの運用資産は約100億ドルから600億ドルに増加しており、ARKのETFが15％以上の株式を保有している銘柄は11個になります。
このようにARK社の流動性問題を抱えている銘柄は、ARK社が実際の資金流出したり、もしくは潜在的な資金流出のリスクに直面した時に大きい問題になります。ヘッジファンドが積極的にショートポジション（空売り）を取って、株価が暴落する可能性もあります。
以下の表は、ARK社が保有している上位13銘柄の株式保有状況を示している。2月23日に平均7.5％下落し、2月24日は9.5％下落しました。
ETFの悪循環
ARK社が保有する銘柄の株価は、流動性問題により脆弱性を露呈しています。SNS上ではARKファンドの下落傾向を皮肉る冗談が広がり、市場の不安を煽る形となっています。WSJの記事によると、ARKの保有銘柄のほぼ半分以上が持分の割合10％以上で、下落相場では株価暴落の懸念があります。
流動性問題への対策
以前WSJはARK社の流動性問題について記事を載せました。記事では、キャシー・ウッドはETFが下落傾向になったら、テスラやロク（ROKU）のような流動性がある銘柄を売却し、その金で非流動性銘柄を買収し支援する計画だと予想しています。
ウッドはインタビューで、株市場が上昇するにつれて、ARK社は大型株に多様化すると述べた。それとともに下落傾向の時に流動性が低い銘柄が打撃を受け株価が下がったら、安く購入できるチャンスとして活用すると述べた。つまり、ARK社は昨年の下落相場で行ったように、株価が安くなったとき、いくつかの大型株を売って小型株を買えることを期待している。
これは良い考えではありません。非流動性銘柄をサポートするために、流動性銘柄を売ってしまうと、ARKのETFはますます流動性が低くなるからです。過去にウッドフォードキャピタルが返済を停止し、ファンドを閉鎖する前にしていたことであります。
キャシー・ウッドは、ETFが下落傾向にある場合、流動性のある大型株を売却し、非流動性銘柄の支援を計画しています。しかし、この戦略は、非流動性銘柄をサポートするために流動性銘柄を売ることで、ETFの流動性がさらに低下する可能性があるため、効果的でないかもしれません。
ARKの公開取引とリスク
ARK社は投資家たちに毎日の買い売りの情報を公開していますが、これが逆に市場の動向に悪影響を及ぼす可能性があります。ARKが保有銘柄を売り始めた場合、市場の追加的な下落が起こる可能性があります。
ARKインベスト社は流動性リスクは気にしない？
以前、ARK社はティッカーを誤ってしまったため、「最新の取引」メールの修正版をメールで発送しました。何よりも悪いことはARK社が流動性リスクに興味がないことであります。たとえば、2月に過去１年間で約1,000％も上昇した9億ドル規模の小型ハイテク株ビュージックス（VUZI）を編入しました。
また、ARKG（ARK Genomic Fund）は、3.5億ドル規模の抗がん剤会社Surface Oncology（SURF）の株式を追加で買収した。ARKは現在、この会社の約9％の株式を所有しています。
ARKはこのような状況を、4番目の火災警報として考えなければならないのに、普段と変わらずに事業を行っている。状況が変わらなければ、キャシー・ウッドのARK社は沈む危険もあります。
まとめ
ARKインベストは現在、流動性問題に直面しており、今後の市場動向に影響を及ぼす可能性があります。キャシー・ウッドの戦略は、市場の動向に大きく依存するため、注意深い監視が必要です。投資家はこれらの情報を参考に、自己の投資戦略を検討することが重要です。
