2022年は、投資家にとって厳しい一年でした。ナスダックが33%下落し、S&Pも19%の下落を記録するなど、弱気相場が続いた一方で、ダウ指数は9%の損失に留まりました。この中で、注目されるのがダウの犬戦略です。2022年には1.5%の利益を上げ、2023年も多くの投資家が注目しています。
ダウの犬戦略とは?
ダウの犬戦略は、ダウ・ジョーンズ平均指数に含まれる30銘柄の中から、前年の配当利回りが高い上位10銘柄を選び、それに投資する方法です。これらの銘柄は、高配当ながら株価の伸びが限られるため、一般的に注目されにくい「犬」に例えられます。
この戦略は1991年にマイケル・ヒギンスによって提唱されました。簡単でありながら、長期的には指数を上回るリターンを目指せるとされています。
投資方法
ダウの犬戦略では、前年の終値を基準に選ばれた10銘柄に均等に投資し、年末まで保有します。翌年も同様に、新たな10銘柄に投資を行うことで、継続的な利益を目指します。
ダウの子犬戦略
さらに、「ダウの子犬戦略」では、この10銘柄の中で最も株価が低い5銘柄に投資します。これはリスクを分散しつつ、より高い利益を目指すアプローチです。
2023年のダウの犬銘柄リスト
以下は、2023年のダウの犬銘柄のリストです。これらの銘柄は前年の配当利回りが高く、投資対象として選ばれました。
- ベライゾン【V】- 配当利回り: 6.62%
- ダウ【DOW】- 配当利回り: 5.56%
- インテル【INTC】- 配当利回り: 5.52%
- ウォルグリーン【WBA】- 配当利回り: 5.14%
- 3M【MMM】- 配当利回り: 4.97%
- IBM【IBM】- 配当利回り: 4.68%
- アムジェン【AMGN】- 配当利回り: 3.24%
- シスコ【CSCO】- 配当利回り: 3.19%
- シェブロン【CVX】- 配当利回り: 3.16%
- JPモーガン【JPM】- 配当利回り: 2.98%
2023年のダウの子犬
- ベライゾン【V】
- ダウ【DOW】
- インテル【INTC】
- ウォルグリーン【WBA】
- シスコ【CSCO】
ダウの犬戦略のメリット
ダウの犬戦略の主なメリットは、そのシンプルさと時間の節約にあります。年初に銘柄を選び、投資するだけで、年末まで特に何もする必要はありません。投資の継続も容易で、次の年には新たな銘柄に投資を行います。
2023年の展望
2022年の市場は厳しかったものの、ダウの犬戦略は好成績を収めました。2023年も、世界的な不確実性の中で、この戦略は有効な選択肢の一つと考えられます。特に、成長株が不透明な中、高配当銘柄への投資は魅力的なオプションです。
まとめ
ダウの犬戦略は、シンプルでありながら効果的な投資法です。2023年は多くの不確実性を抱えていますが、この戦略は安定した配当収入を目指す投資家にとって魅力的な選択肢となるでしょう。