新規編入の影響
アメリカ株式市場の大型株ベンチマークであるS&P 500指数に新たに編入されることは、ウォールストリートにおいて非常にポジティブなカタリストとして認識されています。今週の取引開始と共に、クラウドストライク(CRWD)、KKR(KKR)、ゴーダディ(GDDY)の株価がどのように動いたかを見れば、その影響の大きさがわかります。
これらの企業はすべてS&P 500に編入されるというニュースで株価が急騰しました。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは月曜日の声明で、6月24日付けでS&P 500指数にKKR、クラウドストライク、ゴーダディが編入され、ロバート・ハーフ(RHI)、コメリカ(CMA)、イルミナ(ILMN)を代替すると発表しました。
株価上昇の理由
S&P 500に編入されると株価が上昇する傾向があるのは、数兆ドルのパッシブ資金がこの指数を追随する商品に投資されているためです。世界最大の上場投資信託(ETF)であるSPY(SPDR S&P 500 ETF Trust)は、運用資産が5,000億ドルを超えます。結果として、多くのパッシブファンドやETFがCRWD、KKR、GDDYの株式を購入する必要があるのです。
S&Pのコメント
S&Pは指数の改編理由について、「各指数が時価総額の範囲をよりよく代表できるようにするためです。S&P 500指数に編入される企業は大型株市場をより代表することができます。」と説明しています。
クラウドストライク(CRWD)の評価
サイバーセキュリティ企業であるクラウドストライクは、今年に入ってから6月初旬までに株価が50%近く上昇し、時価総額が930億ドルに達しました。これは現在のS&P 500構成銘柄であるスターバックス(SBUX)とほぼ同じ規模です。
市場ではクラウドストライクの今後の見通しについて楽観的です。S&Pグローバルマーケットインテリジェンスが調査したクラウドストライク株を担当する51人のアナリストのうち、34人が「強い買い」、13人が「買い」、4人が「保有」を推奨しています。
KKRの評価
アナリストたちはクラウドストライクに比べてやや慎重な姿勢をとっていますが、KKRについても楽観的な見方を示しています。このプライベート・エクイティ会社の株価は今年に入ってから6月初旬までに30%以上上昇し、時価総額は970億ドルに迫りました。これは現在のS&P 500構成銘柄であるパロアルト・ネットワークス(PANW)とほぼ同じ規模です。KKRに対するアナリストのコンセンサスは「買い」と評価されています。
ゴーダディ(GDDY)の評価
ウェブホスティング会社であるゴーダディも2024年の見通しが良好な株の一つです。今年に入ってから6月初旬までに株価は30%以上上昇し、時価総額は200億ドルに達しました。これは現在のS&P 500構成銘柄の一つであるアレクサンドリア・リアルエステート・エクイティ(ARE)よりも大きな規模です。ウォールストリートもゴーダディに対して強い信頼を持ち、「買い」意見を多く示しています。
まとめ
S&P 500指数への新規編入は、クラウドストライク、KKR、ゴーダディにとってポジティブなカタリストとなり、株価の上昇を促しています。投資家にとってこれらの企業の将来性は非常に期待されており、市場での評価も高いです。引き続き注目していく価値があるでしょう。